にこにこいっちゃん。

子育て中の日常から、社会問題の考察、お役立ち情報まとめ、備忘録など、徒然なるままに書き綴ってみる予定です。

『原発』を廃止するかしないかの前に日本が真にやるべきこと。

正体不明の音楽グループGReeeeN。メンバー全員が現役の歯科医師であるという彼らだが、私がその活動の成果をテレビ画面で見ることは久しくなかった。あれだけの活躍を見せた彼らである。その名前を聞かないのは何故なのだろうか。当時彼らの楽曲は一大旋風を巻き起こし、あらゆる場所で耳にするものとなった。そんな彼らが今どうしているのか。偶然にも先日のニュースで私も知るところになった。

 

彼らは歯科医師だ。そして私は知らなかったのだが、彼らの出身はあの『福島』だったのだ。東日本大震災。人々の心から決して消えることのない、風化させるには早すぎるあの悪夢のような大災害。その爪痕が痛々しく残る彼の地で、彼らは今活動しているという。

 

震災で不幸にも亡くなってしまった人々の遺体は一目で身元が分かるものばかりではない。その損傷の酷さゆえに見た目では判別ができないことも多いそうだ。そういった遺体は歯形や歯の治療痕から身元を特定しご家族の元へと返す。遺体と向き合い、その死と向き合い、遺族の悲しみと向き合う。歯科医師としてその現状と向き合っているのがGReeeeNである彼らなのだ。歌手としての彼らの歌声もまた、被災地へ無料で届けられている。

 

この東日本大震災を通して最も浮き彫りとなったのが原発の存在である。人々がその危険性を知りつつも目を反らしていた原子力の脅威を身を持って思い知ることになったのである。震災の被害に遭った原子力発電所は今なおその処理に追われている。その渦中では幾人もの人が人知れず命を賭した作業にあたっているのだ。しかしながら日本はまた核の持つこの危険性から目を反らそうとしている。

 

日本の持っている原子力の技術はその危険性にさえ目を瞑れば大きな財産である。技術は大きな富を生み、人々を豊かにするだろう。それゆえ日本は満足な安全対策もできぬまま、汚染水の完全なる処理もできぬまま、この技術を今度は他国へと輸出しようとしている。

 

この原発の問題で人々が主に討論しているのは原発を廃止するかしないか」である。多くの人が主張するように、恐ろしい事故が起こる危険性を考慮すればすぐにでも原発は廃止し無くしてしまおうと思うのが人情だろう。しかしこの国がその電力の供給を原子力に頼ってしまっている以上、即刻稼働を停止させすべて廃止してしまえ!とは現実的にできないこともまた事実なのである。「廃止するかしないか」を争っている以上、この問題が解決することはないのだ。

 

キルギス共和国という国を知っているだろうか。

中央アジアに位置する旧ソビエト連邦の共和制国家である。かの国の人々は容姿が大変日本人に酷似しており、現地では『日本人とはかつて兄弟であった』という説まである、大変日本に対し友好的な国家である。なぜ今このキルギスの話を持ち出したかといえば、この国が原子力の燃料となるウランを採掘している場所だからである。

 

ウランはそもそも地中に眠っている状態では無害である。それを掘り出し水に触れさせることで原子力の素となる核融合が起こるのだ。ウラン鉱山から掘り出されたウランは海に流れ、大量の放射性物質を生み出す。アメリカや日本を始めとした核保有国の面々がこの地でウランを採掘し、自然を壊す。この聞くだけで恐ろしい環境がまさか人体に無害であるわけがない。この地に住み生活するキルギスの人は今、放射能による癌や奇形児の問題に苦しんでいる。

 

私がこの話を聞いたとき、「なぜ日本でもっと問題にならないのか」と問うた。なるわけがない。核を保有する国々ではタブーであるのだから。真実情報統制が行われているのかは定かではない。しかし、人々は知るべきだ。核の脅威を。その恐ろしさを。そして私たちが享受している豊かさの背景にはこういった現実が広がっているのだと。

 

先にも述べた通り、原発「廃止するかしないか」を討論している間はこの問題が解決を見せることはないだろう。そうではなく「廃止するためにできること、しなければならないこと」を議論する必要があるのだ。原発を用いなくとも済むように、それに代わるエネルギーを生み出すこと。既存の核施設を安全かつ完全に廃棄すること。核を持たずとも平和に生きられるような方策を考えること、放射能に汚染された地域を正常に戻すこと・・・やらなければならないことは山ほどあるのだ。日本は今、そのための舵をきらねばならない。

 

とまぁ、こんな話が我が家の食卓では時々上がっているわけだが、この記事を書くために私も調べてみた。すると本当に驚くほどこの問題は明るみになっていない。これが世界の闇か、恐ろしいことだ。

そして「キルギス ウラン」で検索をかけ一番に出てきたのがこの記事。

blog.goo.ne.jp

なかなか行動力ある学生がいるなと思えば・・・

この話を私に聞かせた夫の学生時代のブログであった。

 

「お前かー!」

 

終わり。

 

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